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技術ガイドClaude Code実務運用ガイド ── 受託の現場で「任せ方・権限・トラブル・本番反映」をどう固めるか
私たちはWeb制作を受託でやっています。本番サーバーがあり、納期があります。その現場にClaude Code(コードを書くAIコーディングエージェント)を入れて毎日使うようになって、チュートリアルには載っていない壁に順番にぶつかってきました。
このページは、その壁ごとに書いてきた記事の入口です。詳しい話はそれぞれのリンク先に譲って、ここでは「どの記事に何が書いてあるか」を案内します。
実務でぶつかった4つの壁
1. どこまで任せるか ── 自走と承認の線引き
最初にぶつかったのが、これです。何でも自走させると、本番サーバーのある仕事では事故が怖い。かといって一つひとつ確認を取らせたら、各エージェントが数分おきに承認を求めてきて、人間のほうが画面に貼り付く羽目になりました。任せて別の仕事をする、ができない。
行き着いた物差しは、作業の難しさではなく「元に戻せるか」でした。ファイル編集やローカル検証のような戻せる作業は自走させて事後報告。本番反映・削除・外部送信のような戻せない操作は、必ず人間の承認を通す。この線引きを CLAUDE.md(AIへの指示書)と許可制御の二枚重ねで効かせています。切り替えてから、承認待ちを見張るだけの時間は体感で八割方消えました(計測した数字ではありません)。
ルールは先に立派に書いたわけではなく、困るたびに一行ずつ足してきました。指示書に実際どんな行を足したのか、そして「戻せはするが、戻すのが面倒」な作業をどう扱うかという残った迷いは、こちらに書いています。
→ AIにどこまで任せるか——戻せる作業は任せ、本番反映は自分で止める
2. 「常に許可」が積もった settings.json
線引きを決めたら、次はそれを許可設定に落とす番です。Claude Code は「このコマンドを常に許可しますか?」に「はい」と答えるたび、設定ファイルへ許可を追記していきます。私の環境では、これを重ねた結果、ある日 settings.json を開いたら許可リストが277行まで膨らんでいました。しかも、危険な操作を止める deny(禁止設定)は一つも無い。秘密情報のファイルまで読めてしまう状態です。
直したことは三つです。秘密情報のファイルは設定の側で読み書きさせなくする(deny)。削除や強制上書きのような破壊的な操作は、止めるのではなく毎回ひと呼吸の確認に回す(ask)。そして、何でも実行できてしまう危険なワイルドカード許可を捨てる。棚卸しで見つかった穴の中身と、同じ診断が誰でもできるように作ったツールの話は、こちらにまとめています。
→ 「常に許可」が積もると、settings.json に穴があく——Claude Code の権限設定を棚卸しした話
3. 起動しない・固まるとき
線引きも権限も整えたのに、ある日 Claude Code そのものが起動しなくなりました。症状は、起動のたびに毎回きっかり60秒待たされて失敗する、というもの。原因にたどり着くまで4時間ほどかかって、犯人は設定ファイルに紛れ込んだ //c/ という4文字でした。
なぜこの4文字で毎回ちょうど60秒固まるのか、見当違いの場所ばかり疑っていたところからどう切り分けたのか。同じ症状の方がすぐ試せるよう、直し方を先頭に置いた形で書いています。
→ Claude Codeが60秒で起動失敗するときに疑う一因——設定ファイルの //c/ がWindowsでUNCパスに化ける
4. 本番へ安全に反映する
最後の関門が、できた成果物を本番サーバーへ上げる一手です。ここは第1章で言う「戻せない操作」そのもの。受託では本番が管理画面から直接編集されることもあるので、手元と本番は常にズレている前提で動かないと、本番側の変更を上書きしかねません。私も、PowerShell経由で投げた日本語のタイトルが引用符ごと落ちて消えた、という地雷を踏んでいます。
いまのところ本番を壊した事故はありませんが、それは幸運というより、戻せない操作の前で必ず止まる作りにしているからだと思っています。Windowsから wp-cli や SSH で本番を触るときの地雷と作法は、いま記事にしています。公開しだい、ここからリンクします。
これから足していくテーマ
実務で手応えのあったテーマから、順に記事にして足していきます。
- フックで手作業を自動化する ── 同じ指摘を三度したら仕組みにする、を実装に落とす
- MCP接続の管理 ── 常時つなぐと起動が重くなる問題と、必要なときだけ繋ぐ運用
- サブエージェントの並列運用 ── 調査や実装を分割して同時に走らせる
まとめ
Claude Code を受託の現場で使い続けられるかどうかは、派手な使い方より、ここまでの4つの地味な土台がそろっているかどうかで決まる、というのが使ってきた実感です。そろってから一番変わったのは、任せて自分は別の仕事をする、が本当にできるようになったことでした。
新しいテーマを足すたびに、このページも更新していきます。
制作体制:一次体験・方針判断・最終確認は人間の筆者が担い、構成・執筆・事実照合はAI(Claude)との協働で行っています。
最終更新:2026年7月6日


